第1回 公開研究会 開催報告
The first Lecture and Panel discussion
ロボット・電子工作とプログラミング教育,その可能性と課題を探る
第1回の公開研究会を開催しました。開催の内容は以下のとおりです。多くの方々にご出席をいただきました。ありがとうございました。
■ 公開研究会の趣旨
初等・中等教育から大学での一般教育まで、プログラミング教育にロボットや電子工作を組み合わせることについては、ハードウェア面では Arduino や Raspberry PI, micro:bit など利用可能性が広がっているとともに、センサーやアクチュエータなどを利用することでパーソナルコンピュータ単体では難しい理科教育との接続や実社会での多様な情報技術の利用への理解の増進などが期待できます。他方で、実施における費用面や教育内容、方法など課題もあります。
本研究会では、子どもたちを対象としたプログラミング教育やそこでのハードウェアの利活用に造詣の深い阿部和広氏にご講演頂くとともに、多様な実践をされている研究者によるパネル討論を行い、ロボット・電子工作とプログラミング教育、その可能性と課題を探ります。
■ 開催の概要
公開研究会の概要は以下のとおりです。
- 主 催: 一般社団法人次世代プログラミング教育研究会( Respref )
- 共 催: 京都大学 国際高等教育院/学術情報メディアセンター 喜多研究室
- 後 援: 京都府、京都府教育委員会、京都市、京都市教育委員会
- 日 時: 2024 年 3 月 8 日(金曜日) 14:00-17:00
- 会 場: 京都大学 学術情報メディアセンター南館 2F 203 演習室+オンライン
- 会 費: 無料
■ 招待講演
Smalltalkの第一人者である青山学院大学大学院の阿部和広先生に講演していただきました。
「バーチャルとリアルをつなぐ手段としてのデバイスの役割と可能性」
青山学院大学大学院社会情報学研究科 特任教授 阿部 和広 氏
1987年より一貫してオブジェクト指向言語Smalltalkの研究開発に従事。パソコンの父として知られSmalltalkの開発者であるアラン・ケイ博士の指導を2001年から受ける。Squeak EtoysとScratchの日本語版を担当。子供と教員向け講習会を多数開催。OLPC($100 laptop)計画にも参加。
著書に「小学生からはじめるわくわくプログラミング」(日経BP社)、共著に「ネットを支えるオープンソースソフトウェアの進化」(角川学芸出版)、監修に「作ることで学ぶ」(オライリー・ジャパン)など。 NHK Eテレ「Why!?プログラミング」プログラミング監修、出演(アベ先生)。
多摩美術大学研究員、東京学芸大学、武蔵大学、津田塾大学非常勤講師、サイバー大学客員教授を経て、現在、青山学院大学大学院社会情報学研究科特任教授、放送大学客員教授。
2003年度IPA認定スーパークリエータ。元文部科学省プログラミング学習に関する調査研究委員。
概要:プログラミングという行為は、仮想的な世界を扱うことが多い。対して、私たちが暮らす実世界は物理的な制約を受ける。このどちらかではなく、バーチャルとリアルを行き来することで、多視点で対象を理解できる。それを仲介するデバイスを用いた学習について、実践を踏まえて紹介する。
講演資料:こちら()です。
■ パネル討論
パネル討議を開催しました。前半に先生方にご講演をいただき、その後テーマに関してパネル討論に移りました。先生方の講演資料はリンク()からご覧いただけます。
ロボット・電子工作とプログラミング教育、その可能性と課題
司会:
喜多 一 氏( 京都大学 国際高等教育院 情報学教室 教授 )
パネリスト:
阿部 和広 氏( 青山学院大学 社会情報学研究科 特任教授 )
栗山 直子 氏( 東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 助教 )
山際 基 氏( 山梨大学 大学院 総合研究部 教育学域 人間科学系 准教授 )
水野 義之 氏 ( 関西外国語大学 外国語学部 英語・デジタルコミュニケーション学科 教授 )
■ 展 示
会員の皆様の活動をご覧いただく展示も併設しました。多くのご質問をいただき、また交流も進みました。
■ 今後の開催に関して
当社団法人ではこれからも情報通信技術を創造的に利活用する土壌を作るために、その楽しさを相互に学び教えあう半学半教の場作りをし、広くそのネットワークを社会に普及するために公開研究会を始め活動を進めて参ります。
当社団法人の趣旨にご賛同いただる皆様のご参加、ご入会をお待ちしております。
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